【パサパサの髪の毛】原因と乾燥対策を美容師に聞きました! ケアアイテムもご紹介
髪の毛が乾燥してパサパサになると、老け見えだし、触わるたび悲しい気持ちになりますよね…。乾燥は髪のうねり・くせ毛・広がりの原因にもなります。 パサパサ髪を防ぐ方法や、ケア方法を銀座にある美容院【HAIR DERA'S 銀座中央通り店】のトップスタイリスト、MATSUDAさんに聞いてきました!
乾燥髪におすすめなホームケアのアイテムもご紹介します。
パサパサ髪の毛による外見的な影響
髪の毛がパサパサに乾燥することで、次のような影響が髪の毛に表れます。
・うねり
・広がり・ハネ
・くせ毛
・もつれ・絡まり
・切れ毛
・抜け毛
・色落ち 等
パサつきは、疲れて見えたり、年齢よりも老けて見えることもあるので、乾燥髪の原因を理解してしっかり予防やケアをしていきましょう。
髪が乾燥してパサつく原因は?
原因1:水分量の減少
パサつく髪の毛の原因の1つとしては髪の毛の水分量が不足していることです。髪の毛が絡まったり、抜けたり、あとはちょっと黄色に退色していたり、静電気が起きやすいのも水分量が減っている状態だと思ってください。
- なぜ髪の毛の水分量が減ってしまうのでしょうか?
髪の毛の表面には、髪の毛内部の栄養を閉じ込めたり、外部の刺激から守っているキューティクルがあります。 そのキューティクルが開いている(剥がれている)と水分が逃げてしまうのです。
- キューティクルは、どのようなときに開いてしまうのでしょうか?
髪の毛はもともと弱酸性ですが、これがアルカリ性に寄ってしまうと、キューティクルが開いた状態になります。 例えば美容院でヘアカラーやパーマをします。 このとき使用する薬剤の影響で髪の毛は、アルカリ性に寄ってしまうのです。通常だと一週間くらいで髪の毛は弱酸性へ戻っていきますが、これが戻りきらずに開いたままの場合があります。 このような状態になると、キューティクルが開きっぱなしになり、髪の毛が乾燥してしまうのです。
- どうして開きっぱなしになってしまうことがあるのでしょうか?
お風呂上がりに髪の毛をしっかりと乾かさなかったり、洗浄力の強いシャンプーで髪の毛を洗ってしまうとキューティクルが完全に閉じない原因になります。 キューティクルは、水に濡れていると開くという性質があるので、お風呂上がりにすぐ髪の毛をしっかりと乾かすというのは重要なことなんです。 キューティクルは根元から毛先に向かってうろこ状になっているので、開きっぱなしになると手触りがザラザラになったり、指通りが悪くなってしまいます。
原因2:頭皮から出る油分量が足りない
頭皮からは油分が分泌されますが、この油分が髪の毛に浸透してコーティングしてくれる、シールドのような効果があるんです。 油分が髪の毛に浸透するのは、髪の毛の根元から約7センチメートルまでと言われています。
- ナチュラルに髪の毛って守られていたんですね。
はい。ですが、この油分が足りないと、髪の毛をコーティングして守ってくれなくなるんです。 もし油分が平均的でも、7センチメートルよりも先はヘアオイルやコンディショナー、トリートメントでヘアケアをしないと、髪の毛が乾燥していると感じることもあります。
髪を乾燥させてしまう行為は?
髪の毛が乾燥してパサつく原因は、水分量の減少と油分量が不足であることを説明しました。これを引き起こす、避けたほうがよい行為を紹介します。
1:海やプールで濡れた髪の毛を放置
髪の毛が濡れた状態で太陽のもとに出ると、紫外線を吸収してしまうという特徴があります。 髪の毛が濡れているということは、キューティクルも開いてしまっているので、紫外線を吸収してダメージを受けてしまうことになるんです。海やプールはお風呂の水と違い、塩素が含まれています。 この塩素を含んだ水で髪の毛を濡らしてしまうと、髪の毛の退色の原因にも繋がってきます。
- もしプールや海に行った場合はどうすれば最小限に防げるのでしょうか?
プールや海から上がったら、髪の毛をすぐに乾かしたり、日陰に移動して直射日光を避けることが大切です。
プールや海には塩素だけではなく、汚れなどの不純物も多く含まれています。 キューティクルが開いていると、それらの不純物も髪の毛の内部に詰まってしまう可能性があるので、いつもよりもしっかりと髪の毛を洗いましょう。
2:髪の毛を乾かさない
お風呂の後、濡れた髪の毛を放置しているとパサパサ髪を引き起こします。家の中は紫外線もないので問題にならないと思っている方もいるかもしれませんが、キューティクルが開いていると、摩擦などで髪の毛にダメージを与えてしまうのです。
- 例えばどのようにすると、摩擦でダメージを与えてしまうのでしょうか?
髪の毛が擦れるだけでもダメージを与えることになります。 一番良くないのは、髪の毛が濡れている状態で寝てしまうことです。 髪の毛と枕との摩擦で、髪の毛に大きなダメージを与えてしまうでしょう。 お風呂から出たり、髪の毛が濡れてしまった時はすぐに乾かすようにしてください。
3:エアコンの風を直接受ける
エアコンの風を直で受け続けていると、髪の毛が乾燥してしまいます。 例えると、弱風のドライヤーをずっと髪の毛に受け続けている状態になるのです。 また、エアコンを受け続けると乾燥とともに、ヘアカラーの退色を早めてしまうことがあります。
- エアコンの風でヘアカラーが退色してしまうんですか?
そうなんです。 エアコンの風を受け続けていると、髪の毛の表面だけ退色していて内側は色が残っているということがあります。 これは日中エアコンの風を受け続けているオフィスワーカーによく見られる現象です。
4:ヘアアイロン・コテなどで髪の毛に熱処理を与える
スタイリングする際に、ヘアアイロンを使用している方がいるかと思いますが、このヘアアイロンの熱でも髪の毛は乾燥してしまいます。 ヘアアイロンの温度や、当て続ける時間を間違えると髪の毛に大きなダメージを与えてしまうので気をつけてください。
- 最適な温度と時間を教えてください。
適切な温度はとしては、次の温度で設定してください。
・髪の毛が柔らかい方:150~160度くらい
・髪の毛が硬い方:160~180度
また、髪の毛に当てる時間は5秒くらいを目安にしてください。
15秒以上同じ箇所に熱を与えてしまうと、髪の毛がボロボロになってしまう可能性が高いので気をつけてください。 また濡れている状態でヘアアイロンを使いスタイリングするのも避けましょう。
髪の毛を乾燥させないための予防策は?
- 髪の毛を乾燥させないための予防策を教えてください。
三つの予防策があるのでそれぞれ紹介させていただきます。
美容院でトリートメントをする
一番効果的な予防策は美容院に行って、トリートメントをすることです。できれば月に一回がおすすめです。 美容院でトリートメントをしたら、家では週に一回トリートメントをつけるくらいのケアで大丈夫です。
美容院では、髪の毛に足りない栄養素を複数のトリートメントをオリジナル配合することができます。髪の毛に必要な栄養を一度に取り込むことができるので、髪の毛のダメージを受ける前の元の状態に近づけることができます。
ホームケアでも手触りが良くなりますが、髪の毛の内部はまだダメージを受けている状態です。 髪の毛にダメージを受けていると、ヘアカラーをしても退色が早まりますし、パーマをかけても持ちが悪くなってしまいます。 サロンケアをすることで、髪の毛を健康的にするのはもちろん、その後のデザインのクオリティを上げることが可能になるんです。
シャンプー選びに気をつける
頭皮の油分を取り過ぎないシャンプーを選ぶのもポイントです。 市販のシャンプーには「ラウリル硫酸ナトリウム」「ラウレス硫酸ナトリウム」という成分が含まれていますが、これらが入っているシャンプーは洗浄力が高過ぎて、必要な油分まで取り除いてしまいます。 理想を言うと、サロン専売のシャンプーを使用してもらうのがベストです。
サロン専売のシャンプーには、栄養素がたくさん含まれているものが多く、シャンプーをするだけで髪の毛がサラサラになります。 極端に言ってしまうと、コンディショナーを必要としないくらいサラサラになるのでぜひ試してみてもらいたいです。
サロン専売のシャンプーは担当の美容師さんに聞いてみてください。あなたに髪質にあったシャンプーを教えてくれると思います。
ヘアオイル・ヘアミルクを塗布する
外出する前に、ヘアオイルやヘアミルクを髪の毛に塗布することも効果的です。
ヘアオイルやヘアミルクは、髪の毛をコーティングしてくれるので、紫外線やエアコンの風から髪の毛を守ってくれます。 夕方になってくると、効果が薄れてきてしまうので、ハンドクリームを薄くつけるだけでも予防になりますよ。
湿気が多い日に髪の毛が乾燥していると、外気の水分を髪の毛が吸収してしまい、髪の毛が膨らんでしまう原因になります。 ヘアオイルやヘアミルクをつけることで、予防することができるんです。
パサパサ乾燥髪のヘアケア方法は?(アイテム紹介)
ダメージを受けたパサパサな乾燥髪を、日常的にホームケアなどでしっかりとケアして髪の毛を保護することで、手触りが良くなると思います。
アイテム1.シャンプー・コンディショナー
乾燥している髪の毛は、キューティクルが開いていることが多いです。 なので、アルカリに偏ってしまっている髪の毛を、コンディショナーやトリートメントを使用してケアする必要があります。
おすすめは、油分の多いシャンプーやコンディショナー、トリートメントです。 具体的には、乾燥を防ぐための成分が含まれている、カラーリング用の製品を使用しましょう。 市販されているシャンプーなどは、油分を取り除いてスッキリとさせる製品が多いのですが、それを使用してしまうと頭皮の脂を取り除き過ぎてしまい、逆に乾燥につながってしまいます。
アイテム2.ヘアミルク
ヘアミルクは、お風呂上がり、ドライヤーをかける前、タオルドライした髪の毛に塗布することで、しっとりするだけでなく、髪の毛をドライヤーの熱からまもります。
特に乾燥が目立ちやすい毛先から、髪の毛にもみ込むようにつけるとよいでしょう。
アイテム3.ヘアオイル
ヘアオイルはドライヤーの前後、どちらでも効果を実感できるでしょう。
ドライヤー前につけると、ドライヤーの熱から髪の毛をまもるコーティングの役割があり、ドライヤー後にはまとまりのあるうるツヤな髪の毛に仕上げてくれます。
髪の根元にはつけすぎず、根元から7センチメートル先に重点的につけるとよいでしょう。
取材したスタイリスト紹介
名前: MATSUDA (マツダ)
役職: トップスタイリスト
経験年数:11年
ライター:遠藤 一穂
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掲載されている記事内容及び店舗情報は予告なく変更されることがあります。ご了承下さい。 - 掲載サロンは、記事掲載後、移転、閉店などされる可能性があります。
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