ブリーチとパーマの同時施術ってできるの? 施術時間から気になる髪の毛のダメージまで現役の美容師さんが紹介します

流行りのブリーチカラーをやってみたいけど、パーマのフワッとした質感も欲しい!
だけど髪の毛にダメージを与えたくないと思っている方は多くいるのではないでしょうか?
今回は表参道にある有名美容室Un amiでスタイリストをしているTOMIさんに、ブリーチとパーマの同時施術ができるのか、また、髪の毛をケアする方法などはあるのかなどをお聞きしました。
ブリーチとパーマの同時施術はできる?
結論からお伝えするとパーマとブリーチの同時施術は可能です。
ですが、これはまだブリーチをしていない方に限った話になります。
その理由は、ブリーチのメカニズムにあります。
ブリーチは別名で“脱色”と呼ばれていることを知っている方は、多くいらっしゃるでしょう。
脱色とは、文字通り髪の毛の色素を抜く行為になります。それは髪の毛のタンパク質やメラニン色素を壊す作業を行うのです。
この時点で髪の毛にダメージを与えているのが伝わるかと思います。
そして、次にパーマのメカニズムを説明します。
パーマは薬剤を使用して、髪の毛の形をキープするために結合されている、シスチンを一度分離してロッドを巻いて別の形にしてから、再度シスチンを結合させることで綺麗なウェーブを作ることができます。
ですが、ブリーチをかけている髪の毛には、このシスチンも取り除いてしまうので、パーマがかからなくなってしまうのです。
そのためブリーチとパーマを両方かけたいという方は、最初にパーマをしてからブリーチをするようにしましょう。
ブリーチをかけてから時間を置いてパーマはかけられる?

基本的にはブリーチをした髪の毛にはパーマをかけられないと思っていただいた方が良いでしょう。
例えホームケアをしっかりして、ブリーチで受けたダメージをケアしたとしても、一度ダメージを受けた部分の髪の毛が元の健康毛に戻ることはないからです。
つまり、ブリーチをすることによって、失われたタンパク質やシスチンは元に戻らないため、ブリーチを施術してから時間が経ったとしてもパーマをかけることができないのです。
どうしてもパーマをかけたいという方には、サロンで擬似的にタンパク質(キューティクル)を作る特殊なトリートメントを使用して、外部から栄養を取り入れる方法をとります。
ですが、もともと内部にあったものではないため、パーマをかけてもすぐにダレてきてしまうので、長期間の効果は期待しないほうが良いでしょう。
また、髪質にもよっても変わってきます。
例えば、硬くて太い髪の毛の方は、ブリーチを先にしていたとしても、パーマがかかる可能性があります。
これはご自身では分からないと思うので、信頼できる美容師にしっかりとカウンセリングして判断してもらうと良いでしょう。
縮毛矯正を先にすればブリーチは同時にできる?

縮毛矯正は髪の毛に熱を加えて施術をするため、通常のパーマよりも髪の毛に与えるダメージは大きくなります。
そのため、縮毛矯正を先に施術をしていたとしても、その後にブリーチを施すのは髪の毛のことを考えるとリスクが高すぎると判断せざるを得ません。
髪の毛のプロである美容師としては、お客さまの髪の毛の状態が一番大切です。
そのため、縮毛矯正からブリーチをするのはお断りさせていただく場合の方が多いのが現実です。
ブリーチをした髪の毛にコテを使用することはできる?
もちろん可能です。
ですが、コテやストレートアイロンを使用する際は、温度に注意してもらえたらと思います。
健康毛のときは160度くらいの熱で巻いている人がほとんどだと思いますが、ブリーチをかけた髪の毛に高温を加えてしまうとダメージをさらに与えてしまうのです。
そのため、健康毛のときよりも低い140度くらいに設定して、ゆっくりと巻くようにしましょう。
もし高温で巻いてしまうと、髪の毛がチリチリになる、いわゆるビビリ毛になる可能性があります。
このビビリ毛になってしまうと、ダメージを受けた部分を切らない限り改善しないので、注意して使用するようにしましょう。
パーマとブリーチをした髪の毛のヘアケア方法は?

ケア方法1.シャンプー編
美容院では上質なヘアケアをすることができますが、2ヶ月に1回ご来店してくださったとしても、年間で6回しかサロンケアを受けることができません。
そうなると、ホームケアがとても重要になってきます。
よくお客さまからホームケアの方法について聞かれることがありますが、その際に私はトリートメントよりもシャンプーを重視してくださいとお伝えします。
さらに言うと、トリートメントは市販の物を使用しても良いですが、シャンプーだけはサロン専売品を使用することをおすすめしています。
その理由は、市販のシャンプーの場合は、洗浄力に特化していることが多く、髪の毛を洗うたびにダメージを与えているからです。
その点サロン専売品の場合は、シャンプーの中に美容成分が含まれているので、髪の毛にダメージを与えずに綺麗な髪の毛を維持することができるのです。
ケア方法2.自宅でのトリートメント編
シャンプーの次に、トリートメントも重要です。
たまに髪の毛にダメージを受けたからと、一度の量を増やしたり回数を増やす、長時間放置をするということをされる方がいらっしゃいますが、これらは逆に頭皮をベタベタにしてしまう可能性があります。
トリートメントには適量と適切な回数、適切な放置時間があるため、やりすぎには注意しましょう。
ケア方法3.美容院でのトリートメント編
サロンケアの場合ですと、ホームケアより効果は期待できます。
それは髪の毛のプロである美容師が、髪の毛の状態に一番良いトリートメントを選んだり、髪質によって量や放置時間などを選択することができるからです。
さらに、炭酸泉を使ったシャワーで汚れを落としたりもしているので、ご自宅ではできないヘアケアをサロンでは実現することが可能になります。
まとめ
表参道にある有名美容院のUn amiでスタイリストをしているTOMIさんに、ブリーチとパーマの同時施術ができるのか、そしてそのケアをどうすれば良いのかを説明していただきました。
ブリーチをしてからのパーマは、高いリスクがあることが分かりましたね。
TOMIさんの場合は、お客さまにカウンセリング時でリスクを必ず説明をするそうです。
デザインも重要ですが、やはりあなたの髪の毛を大切に考えてくれる美容師の方が良いですもんね。
取材したスタイリスト紹介

・名前:TOMIさん
・役職: テクニカルディレクター
・丁寧なカウンセリングで、なりたい自分に導きます。ショート、ボブヘアから、カラーも得意です!
ライター:遠藤 一穂
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