【世界を旅した美容師】代官山の美容室『BERONICA(ベロニカ)』悠馬さんインタビュー

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有名美容室出身で、雑誌を中心に多数のメディアにヘアスタイルを取り上げられてきた、代官山の美容室『BERONICA(ベロニカ)』で店長を務める悠馬さんにインタビューしました。
有名美容師とは思えないほど意外なきっかけで美容業界で働き始めていたり、唐突に1年弱も日本を離れたりとたくさん面白いお話聞くことができました。

 

 

意外なきっかけで始まった美容師人生

 

——ではまず、悠馬さんの経歴から教えてください。
悠馬「美容師歴でいうと、スタートは16歳からですね。高校は入学してから20日間で辞めてしまい、上京後すぐに始めたのでトータルで17年くらいになります」

——そもそも美容師の道に進んだキッカケは?
悠馬「僕は出身が九州なんですけど、地方の人ってやっぱり東京に対して憧れがあるじゃないですか? それで、憧れの東京に勢いで上京したんです。しかし、東京に出てきてみたものの、特に何かをやりたかったワケじゃないから何をすればいいかも分からない。でもお金がないから何か働かなきゃいけない。という時に、たまたま近所の美容室がスタッフを募集していて…」

——当時はまだ16歳ですよね。
悠馬「そうですね。当時って美容専門学校も1年制の時代でしたし、インターン制度というのもあったので勉強しながら働くのが割と普通だったんですよ。なので、お金が欲しいので美容院で働き始めましたが、そのとき美容師で生きていこうとは考えていませんでしたね(笑)。お店のオーナーには「九州から美容師になるために出てきました!」って言いましたが(笑)。そうこうしていたら空前の美容師ブームがやってきたんです。原宿・青山のサロンで働くために通信の美容専門学校に通いながら20歳ぐらいまでそこで働き、その後は原宿の有名美容室にオープニングスタッフとして立ち上げから参加し、今に至るって感じです。実は1年間日本で美容師をしていない期間もあったんですが」

 

世界を見て知見を広げたかった

 

——日本で1年間も美容師をしていなかったんですね!
悠馬「27歳位からオーナーには「色々な国に訪れて、その国ごとの価値観の違いなども自分の目で確かめてみたい。海外に行きたい!」とずっと言っていて。その為にはとりあえず下を育てなきゃってコトで後輩育成に力を注いでいたら気付いたら5年経って、年齢も32歳になっていたんです。「アレ? オレ、このままいったら海外になんていつ行くんだ?」って焦りを感じるようになり、「もういきます!」って伝えて、一時休業して海外に」

——引き止められなかったんですか?
悠馬「オーナーも僕の性格を熟知していたから、そこは言っても無駄というか、半ば諦めていたんじゃないかなと(笑)。最初は帰国してから現場に復帰しやすくするように、一時休業というカタチにして頂きました。でも結局、海外に出て半年経った頃には、自分で店をやりたいと考えるようになり、オーナーにも店には戻る意思はないと伝えるコトになるんですけどね」

——そんな強い意志を持ってスタートした海外生活ですが、実際どんな感じでしたか?
悠馬「最初に訪れたのはニュージーランドで、僕が行くちょっと前に大きな地震があり、その復興イベントのチャリティーカットに参加したんです。シンガポールではCHANELのコレクションも手掛けているサロンが、「コレクションのバックステージをやるから手伝わない?」と誘ってくれたのでお手伝いさせてもらいました。そこからはマレーシア、タイ、ミャンマー、ラオスなどを回って、スペインに行って……」

——東南アジアから、一気にヨーロッパとは珍しい。
悠馬「以前在籍していたサロンのみんなが社員旅行でスペインを訪れると聞いていたので、サプライズで合流して驚かすためだけに行きました(笑)。その後は、一度は訪れてみたいと思っていたウユニ塩湖(ボリビア)が雨季に突入して、タイミングもいいということで、一気に大西洋を渡って、南米大陸に!」

——あの空が水面に映り込み、天空の鏡とも呼ばれる、有名な湖ですね!
悠馬「それです! そこから南米から中米へグルッと回って。途中のボリビアやチリでは公園でヘアカットをしてお金を稼いだりしつつ」

 

海外でも美容師! ストリートカットでテレビ取材も?

 

——ちなみに言葉に関しては、どうしていたんですか?
悠馬「全然喋れないですよ、英語はもちろんアジア圏の言葉も。南米中米はスペイン語だったんですが、それだって全然喋れなかったんですから(苦笑)。とはいえ、その土地で生活しているとある程度は勝手に覚えるので、結果それなりに喋れるようにはなりましたけどね」

——ネイティヴスピーカーの中で覚えていったんですね。しかし肝が座ってますよ! 普通は中南米なんて、言葉が分からないと怖い思いをしそうだなあと腰が引けちゃいそうですもん。
悠馬「そうですか? 中南米が一番面白かったですよ。あっちの人って、こちらがスペイン語は喋れないと伝えても、そんなの構わずにベラベラと話しかけてくるんです。なので、こちらも開き直って日本語で返答するとなんか伝わって(笑)。噛み合っているかどうかは分かりませんが、お互いとりあえずコミュニケーションが取れたし納得するっていう(笑)。良くも悪くもお節介なラテンのノリですが、僕は嫌いじゃなかったですね」

——あと気になったんですが、この旅の資金はどうしていたんですか?
悠馬「それはもう、日本で貯めた貯金ですよ。あとは広場でその土地の方をストリートでカットしていたんですが、その人たちがくれるチップとかですね。こちらから請求していないのですが、チップの国なのかもらえることが多かったです。アート(芸術)を買うという文化に馴染みのない日本に比べて、海外の方がアーティストが生活しやすい土壌があると感じました」

——地元のTV局に取材もされたとか。
悠馬「この時もやっぱり、何を言っているんだかよく分からなかったんですけどね(笑)。こうやって路上パフォーマンスをすることで、お金も稼げるし地元の人々にも覚えてもらえるから、危ない目にも会わなくなると一石二鳥でした!」

——やはり日本人が路上パフォーマンスをしているという話題性以外にも、カット技術の巧さが理由なんでしょうか。
悠馬「それは確実にありますね。だってその話題を聞きつけた現地の美容学校の先生が、僕のことを探しに来て、そこでカット技術を教えたりもしましたし。その結果、政府からはマイスターっていう先生の証明書までもらっちゃいました」

——すごい! 外国の人の髪を切る際のポイントって何ですか?
悠馬「僕が教わってきたカット技術が、すきバサミによるセニングを使わず細かくハサミを入れるので、色んな髪質に対応できたっていうのがポイントのひとつ。あと、日本人は自分でスタイリングしたりブローをしたり手をかける人が多いけど、外国の人はあんまり自分ではイジらないので、いかに手間がかからずに済むデザインを作るかっていうのも大事ですね! メンズの場合は、日本以外だと基本、短髪ですね。サイドとバックは短く刈り上げて、生え際なんかも日本では考えられないくらいキッチリ揃えたりして」

——へ~、やっぱり違うんですね。で、そのあとは北米に渡ってニューヨークへ。
悠馬「はい。現地在住のヘアメイクの友人と一緒に仕事をしたりしていました」

——じゃあ、ニューヨークが最終到達地だったんですか?
悠馬「いえ、その後にエジプトに行き、そこから南アフリカのケープタウンへ下りようと思っていたんですが……いざエジプトに到着したら、「あれ? オレ、美容師の仕事をしたくなってきたかも?」って感じて、「よし帰ろう!」ってアッサリと(笑)」

 

帰国して悠馬さんが変わったこと

 

——トータル1年弱の旅から帰ってきて、自分的に変わった部分はありましたか?
悠馬「以前働いていたお店のスタッフが髪を切りに来るんですけれど、その子たちに言わせると“かなり柔らかくなった”とか。どうも当時は相当トンガッてたみたいで(苦笑)。というのも、店を仕切る立場だったから、シッカリやらなくちゃと無駄に肩の力と入っていたんだと思います」

——なるほど。それが今の様な考え方が変わったキッカケは?
悠馬「海外の人々って生活に対する考え方が日本人と違うじゃないですか!? “人は何の為に仕事をするのか?”って問われたら、楽しく生きる為であり、だったら仕事自体が楽しくなければ意味ないでしょ? っていうのが海外の人々の考え方で、僕もそんな人達に囲まれて生活していたのが、大きいでしょうね。あと、感情表現がユルくなったというか。最近は涙脆くなったというか……」

——それは年齢のせいかも(笑)。今でも旅行には行ったりしてますか?
悠馬「もともと建築に興味があるので、国内の色んなトコロに気になる建築物を見に行ったりはしています。関東近郊だと横浜港にある大さん橋国際客船ターミナルが好きですね。フォルムもメチャクチャ良いんですよ! あと、その近くの元町には、僕が南米で知り合った友人が、バイミースタンドっていうホットサンド屋をやっているので、そこもオススメです♪」

——じゃあ、バイミースタンドに行って横浜を歩きましょ。なんかヴァーチャ横浜デートって感じで、イイですね~。
悠馬「たしかに!(笑)」

 

インタビューを終えて

 

天気の良い撮影日和に、悠馬さんのご友人が働いているバイミースタンドで撮影がスタートしました。バイミースタンドでアップルチークス(豚バラとりんご、カマンベールチーズなどが入っているホットサンド)を食べてから、横浜の海沿いを歩いて本当にヴァーチャルデート気分でした(笑)。悠馬さんは穏やかな空気をまとっていて、物静かな大人の男性という印象でしたが、実はユーモアで笑顔がとてもステキな方でした。
たくさんのメディアに発表してきたヘアデザインのセンスはもちろん、悠馬さんが見てきた世界のお話や、建築物のお話など興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

今回インタビューした美容室&美容師
BERONICA(ベロニカ)
悠馬(ゆうま)

interview&test:TOMMY / photo:曽我美芽
<Special Thanks>
BUY ME STAND
神奈川県横浜市中区元町2-108

 

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