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ヘアカラーの種類やデザイン・明るさによる印象の違いを現役美容師が解説します!

ヘアカラーの種類やデザイン・明るさによる印象の違いを現役美容師が解説します!
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ヘアカラーは髪の毛の色味を変えるだけではなく、明るさを変えたり入れる場所やデザインを変えることで、自分のなりたいイメージにすることができます。 しかし、ヘアカラーの種類が豊富で、何を選べば良いのか分からないという方もいらっしゃいます。また、髪の毛のダメージのことも心配という方もいることでしょう。
今回はヘアカラーの種類やデザインのことはもちろん、明るさ別のヘアカラー一覧を、代官山の美容院Door(ドゥーア)で店長をしている石谷 伸一さんに教えてもらいました!

CONTENTS目次

ヘアカラーの種類

ヘアカラーの種類

ヘアカラーの種類は、大きく分類して「ヘアカラー」「ヘアマニキュア」「ヘナカラー」「ブリーチ」の4種類があります。
髪の毛の色味を変える役割は共通していますが、それぞれの効果には差が出てきます。
それぞれのヘアカラーの特徴を紹介します。

ヘアカラーの特徴

ヘアカラーの特徴は髪の毛の色味を変えるだけではなく、明るさを現状よりも明るくさせたり、逆に暗くさせたりできます。

ヘアカラーの仕組みは、薬剤によってキューティクルを開き、髪の毛の内部に染料と脱色するための薬剤を入れます。
髪の毛の色を変えるだけではなく、脱色も同時に行っているため、髪の毛を明るくしたり暗くしたりすることが可能となります。

ヘアマニキュアの特徴

ヘアマニキュアの特徴は髪の毛の内部に染料を入れるのではなく、髪の毛の表面に染料を塗布します。
内部に脱色する薬剤も入れることはないので、髪の毛の明るさを変更することはできません。しかし、髪の毛の内部に薬剤を入れないので、髪の毛にダメージはほとんど与えません。

ヘナカラーの特徴

ヘナカラーの特徴は、ヘナというハーブを乾燥させた植物性染料を使用してカラーリングをすることです。ヘアマニキュアと同様に、髪の毛の表面に染料を塗布して髪の毛の色味を変化させます。
植物性染料なので、頭皮が弱い方でも使用することができます。

ブリーチの特徴

ブリーチの特徴は、通常のヘアカラーやヘアマニキュアと違い、薬剤の中に染料は含まれていません。そのためブリーチは、髪の毛の明るさを変える脱色剤として使用します。

しかし、ブリーチを使用すると髪色も変化します。これは、元の黒髪が色素が落ちたことで色味が変化しており、染料を使用して変化したわけではありません。
ブリーチを何度も使用すると、色素が抜け切って白っぽい金髪になりますが、そこまで脱色するには5回くらい施術する必要があります。

ヘアカラーのメリット・デメリット

各ヘアカラーの種類ごとのメリット・デメリットを紹介します。

ヘアカラーのメリット

ヘアカラーのメリットは、多種多様な色の髪色にできることです。
お客様がなりたいと思った色味には基本的に実現可能です。これは染色と同時に脱色も行っているためです。
ただし、施術をする前の髪の毛のダメージにもよって実現できない場合があるため、担当の美容師に相談することをオススメします。

また、ヘアカラーは色持ちも良いというメリットもあります。徐々に退色はしてしまいますが、色の変化も楽しむことができます。

ヘアカラーのデメリット

ヘアカラーのデメリットは、髪の毛にダメージを与えてしまうことです。これは髪の毛の内部に薬剤を浸透させるため、キューティクルを開くことが原因となります。
しかし、最近の薬剤は進化しているので、一回のヘアカラーで髪の毛に深刻なダメージを与えることはほとんどありません。

また、ヘアカラーは頭皮につけて塗布します。これにより、頭皮がヒリヒリとしみてしまう方もいます。このように頭皮が弱い方にはゼロテクという技術を使用して、頭皮には付けないように塗布をします。
しかし、頭皮につけて塗布をしなかった場合と比べると、ヘアカラーの持ちが一週間くらいは変わってきてしまいます。

ヘアマニキュアのメリット

ヘアマニキュアのメリットは、ヘアカラーに比べて髪の毛に与えるダメージが少なくなるという点です。ダメージが少ない理由は、ヘアマニキュアは髪の毛の内部に染料を入れずに、髪の毛の表面にだけ塗布しているからです。
ほかにも髪の毛にツヤ感を出すことができ、手触りが良くなる特徴があります。ヘアマニキュアをすることで、髪の毛にハリを出すことができるためです。

ヘアマニキュアのデメリット

ヘアマニキュアのデメリットは、ヘアカラーと違い同時に脱色を行わないため、自分が思い描いていた色味にすることが難しいということです。ベースの髪の毛の上に染料を塗布するので、黒髪の場合はくすんだ色味になってしまいます。
たとえば、黒い紙に赤い絵の具で塗っても発色が良くならないのと同じで、黒髪の上に別の色味を乗せても、その色本来の色味は出すことができません。

また、パーマと同時に施術をすると、パーマがかかりにくくなってしまう可能性があります。ヘアマニキュアは、髪の毛を染料でコーティングしているようなものなので、キューティクルが開きにくくなることが原因です。

ヘナカラーのメリット

ヘナカラーは植物性染料なので、頭皮が弱い方でも安心して染めることができます。
また、ヘナカラーはハリコシがなくなってきた年配の方にオススメのカラーリングです。
ハリコシがない方にヘアマニキュアを塗布すると、ゴワゴワとした質感になってしまいますが、ヘナカラーを塗布すると自然なボリュームが出やすくなるためです。

ヘナカラーのデメリット

植物性の染料を使用しているため、染まるのに時間がかかってしまうことがあります
そして、先ほどヘナカラーは頭皮の弱い方でも安心して染めることが出来るとお伝えしましたが、ヘナ100%で施術せずに、ヘナの中にヘアカラー剤の染料を混ぜて染める美容院もあります。
施術時間を短縮させるために混合させているのですが、肌の弱い方はダメージを負ってしまう可能性があります。美容院に予約する際にヘナ100%のカラーリングか確認した方が良いでしょう。

ブリーチのメリット

日本人の髪の毛の特徴は赤味やオレンジ味があり、ヘアカラーだけではくすんだ色味になってしまうことがあります。ブリーチをかけて脱色してから、ヘアカラーをすることで透明感のある髪色にすることができます。これはブリーチオンカラーやダブルカラーと呼ばれるカラーリングになります。

ブリーチのデメリット

ブリーチのデメリットは髪の毛に与えるダメージがとても大きいことです。
ブリーチはキューティクルを開いて、毛髪内にあるメラニン色素を分解して化学構造を変化させることで脱色をします。メラニン色素を分解させるために、ブリーチ剤の中には過酸化水素が入っているのですが、この過酸化水素は髪の毛の主成分であるケラチンも分解してしまうのです。
このためブリーチで髪の毛にダメージを与えすぎてしまうと、ハリコシがなくなりゴムのような質感になってしまいます。

ヘアカラーの持ちはどれくらい?

ヘアカラーの持ちは、元の髪の毛のダメージにも左右されますが、だいたい1〜3ヶ月くらいは色持ちします。髪の毛のダメージが深刻な場合は、1ヶ月よりも短い可能性もあります。

ヘアカラーを長持ちさせるには、施術をした当日は髪の毛を洗わないことが重要です。
これはヘアカラーが完全に髪の毛に定着するまで約1週間くらいかかってしまうことが影響しています。一週間髪の毛を洗わないのは苦痛なので、せめて当日は髪の毛を洗うのを我慢した方が長持ちさせることができます。
どうしても髪の毛を洗いたい場合は、シャンプーなどは使用せずにお湯のみで髪の毛を洗いましょう。

ヘアカラーの施術の間隔はどれくらい?

期間を開けずにヘアカラーは再度施術をすることが可能です。
最近のヘアカラー剤は進化しており、ヘアカラーをする前とした後では、施術後の方が髪の毛がツヤツヤになるくらいです。

この効果を実現しているのは、ヘアカラー剤にトリートメントが配合されているからです。メーカーごとでヘアカラー剤の中に入っている成分は違うので、全てが同様の効果があるとは言い切れませんが、それでも以前よりも進化していることは間違いありません。

ヘアカラーのデザインの種類や技術は何があるの?

ヘアカラーには種類以外にも、さまざまなデザインがあります。 

① ウィービング
② スライシング
③ バレイヤージュ
④ ダブルカラー(ブリーチオンカラー)
⑤ ハイライト・ローライト
⑥ インナーカラー

それぞれのデザインの紹介をします。

① ウィービングとは

ウィービングとは

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ウィービングとは、毛束を感覚を開けて少量取り、細いすじ状の毛束にヘアカラー剤を塗布するヘアカラーの技術です。
この時に塗布するヘアカラー剤は、ベースの髪の毛の明るさよりも明るいもの、または暗いものを使用します。この技術を使用して、ベースの髪の毛と違うトーンのヘアカラー剤を塗布することで、髪の毛に立体感を作ることが可能です。
細かな作業を要するため、施術の時間がワンメイクのヘアカラーよりもかかってしまいますが、髪の毛に与えるダメージも抑えられるので人気のあるデザインです。

② スライシングとは

スライシングとは

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スライシングとは、面でヘアカラー剤を塗布する技術です。この面の毛束を、縦や横、斜めなどどう取るかによってもデザインの印象は変わってきます。

ウィービングは細かな筋上に色味が入りますが、スライシングは面で色味を入れるためヘアカラーを目立たせることができます。ウィービングだと細かすぎて目立ちにくい箇所をスライシングにするなどして使い分けをします。

③ バレイヤージュとは

バレイヤージュとは

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バレイヤージュとはフランス語で「ほうきで掃く」という意味を持つ、フランス発祥のヘアカラーの技術です。
仕上がりがほうきで掃いた後のような筋が残しつつ、根元から毛先にかけて グラデーションができあがります。

通常のグラデーションカラーと違い、バレイヤージュはベースとなるカラーリングをします。そしてベースができあがったら、ナチュラルなハイライトを根元は薄く、毛先はしっかりと塗布します。その後さらにヘアカラーを塗布することで、ナチュラルなグラデーションカラーになります。

④ ダブルカラー(ブリーチオンカラー)とは

ダブルカラー(ブリーチオンカラー)とは

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ダブルカラーは、美容院によってはブリーチオンカラーとも呼ばれるヘアカラーの技術です。まずブリーチを使用して、髪の毛の色素を脱色してからヘアカラーを塗布します。
最初にブリーチで脱色することで、日本人特有の赤味や黄色味などを削られるので、ヘアカラーの色味が発色良く出すことができるんです。また、透明感も同時に出すことが可能になります。

よく『外国人風カラー』という名称のカラーを目にしたことがあると思いますが、ほとんどの場合がこのダブルカラーの技術を使用しています。しかし、ヘアカラー剤も進化しているので、ブリーチを使用せずに実現できるカラーリングもあります。

ダブルカラーは発色が良く、透明感のある仕上がりになりますが、ブリーチを使用しているため髪の毛に与えるダメージは大きくなるのと、色落ちが早くなるというデメリットがあります。

⑤ ハイライトとローライトとは

ハイライトとは
ローライトとは

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ハイライトとローライトは、ヘアカラーの明るさのことをいいます。ベースの髪の毛の色よりも明るいカラーをハイライトといい、逆に暗いカラーをローライトといいます。
これらをウィービングやスライシングなどの技術を使用することで、髪の毛に立体感を出すことができます

ハイライトやローライトは部分的に入れるので、髪の毛のダメージを気にしている方に好まれています。また、立体感を出すことでデザイン性も高まりますし、何よりも全体に入れるよりもさり気ないオシャレにすることが可能です。

また、ローライトは、明るい髪の毛にはできないけど、立体感を出したい方やベースの明るさは変えずに束間を作りたい方に向いています。あと顔周りの毛束にローライトを入れることで、引き締め効果が出るので小顔効果も期待できます。ハイライトとローライトをミックスして入れることで、より立体的なヘアデザインにすることができます。

⑥ インナーカラーとは

インナーカラーとは

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インナーカラーとは、毛束の内側に入れるヘアカラーです。
インナーカラーのオーダーを頂いた場合は、まずどの場所にどれくらい入れたいかということを確認します。この時に使用する技術は、ウィービングやスライシングなどで、ハイライトやローライトを使用します。

インナーカラーは、ヘアカラーができないお仕事をされている方や、さり気ないオシャレを楽しみたい方に人気があります。例えばヘアスタイルによっては、髪の毛を下ろしている状態だと、カラーリングした毛束は見えないけど、髪を縛ったときにインナーカラーが見えるようにすることもできます。
インナーカラーは入れる位置や、本数によってもデザインは変わってきます。ですので、インナーカラーを入れたい場合は、しっかりと美容師と相談することをオススメします。

ヘアカラーの明るさ別ヘアカラーカタログ

ヘアカラーの明るさ別でどのような色味の違いがあるか紹介します。
ぜひ参考にしてください。

スタイル#1.12トーン以上(高明度):ハニーベージュカラー

ハニーベージュカラー

ベースをベージュカラーにして、黄色味を少し残したメッシュを入れたヘアカラーです。黄色味を強くしすぎないことで、淡い雰囲気のヘアカラーを実現しました。ウェットな質感になるスタイリング剤を使用することで、束間が出て立体感とツヤ感を出すことができます。

スタイル#2.9〜12トーン(中〜高明度):アプリコットベージュカラー

9〜12トーン(中〜高明度):アプリコットベージュカラー

敬遠されやすいオレンジ系のヘアカラーですが、淡い色味にすることで今っぽい可愛い雰囲気にすることができます。ベースをベージュカラーにすることで、肌の馴染みも良くなりますし、ハイライトを入れることでデザインに立体感も出るので、このヘアスタイルのようにベリーショートの方にもオススメのヘアカラーです。

スタイル#3.7〜9トーン(中明度):パールピンクカラー

7〜9トーン(中明度):パールピンクカラー

ハイトーンまで明るくしなくても、透明感や抜け感を出すことができています。寒色系のヘアカラーなので、日本人特有の赤味を消すことで艶やかな透明感を実現しているんです。

スタイル#4.6〜7トーン(低明度):モーヴベージュカラー

6〜7トーン(低明度):モーヴベージュカラー

明るいトーンにはできないけど、ほんのりとした色味の変化を楽しみたい方にオススメのヘアカラーです。アッシュにするとトーンが上がってしまうので、暖色系のカラーをセレクトして、柔らかさとツヤ感をプラスするのがオススメです。

まとめ

ヘアカラーの種類やデザインの違いを紹介しました。

髪の毛のダメージや頭皮の状態によっても、自分に向いているヘアカラーは変わってきます。どうしても自分のなりたい髪色を実現したい場合は、美容師に相談してみましょう。

取材した美容師

・サロン名: Door
・名前: 石谷 伸一さん
・役職:店長

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